5月の新刊のご案内(たった一人の読者)

荒井裕樹『たった一人の読者を生きる』(柏書房、2026年5月)などのご案内です。
天野潤平 2026.03.31
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誰かがそう言っているから、とかではなく、自分という人間にとって本当に大事なものって何だろう。そんな自分の核心に触れるような物事について、ちゃんと自分自身がわかってあげていること。そのために、自分ひとり分のスペースや時間を確保すること。そのうえで、他者の大事なものに思いを馳せてみること。

他方で、同時に、いざという時には共通の目標を見据え、手を取り合ったり足並みを揃えたり肩を組んだり声を上げたりしながら、自分とは異なる誰か(たち)と連帯して闘うこと。それこそ、『みんなこうして連帯してきた』でジェイク・ホールさんが引用した、バーニス・ジョンソン・リーゴンの言葉のように──「何も好き好んで他者と協力するわけではない。自分を殺すかもしれない相手と手を結ぼうと考える理由は一つ。それが生き延びる可能性をくれる唯一の方法だと思うからだ。」

これらどちらかではなく、これらどちらも大事なのだと思いながら、つくり続けた数か月間でした。3月に「連帯」の本が出て、5月に「たった一人であること」についての本が出て、4月にはそのあいだでぐるぐるするような実践の書が出て。この時期にこの3冊が重なったのは偶然ですが、やはり時代の要請であるような気がします。

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